ことばはひと(女・男)をつくる 穴(〇〇)うめ川柳クイズ: 選択肢からお気に入りをひとつ選び,世相を解釈しなさい. {字余り,字足らず,悪しからず} ―――【A】家庭・地域・学校――― @ 母が出る 父の名前の 〇〇〇〇〇 (大賞) {PTA,町内会,クレジットカード,電話口} ★保護名書く欄いつもひとつきり ★参観日女の視線突きささる ★子育ての失敗妻のせいにする A 〇〇〇〇て きた妻がいる 成功者 {尻に敷いて,泣かされ,叩かれて,我慢し,昼寝し,家出し} ★オレの金オレの稼ぎだオレの家(入選) ★理解ある上司も家ではお殿様 ★強すぎる女は演歌に唄われず ★ポットより遠い私に湯のみ出し B 法事の日 用意されてた 〇〇〇〇(き) {割烹着,訪問着,竹箒,詰め将棋,更年期} ★法事の日女ばかりがあたふたし ★女性にはジュース配られ忘年会 C 家事育児 男がやると 〇〇〇めき {作業,事業,起業,偉業,苦行,修行} D コーヒーと 言えば出てくる 〇〇あわせ {ふし,かお,くい,つめ,はち,まに,もり,だき,うめ (字余り)せなか,むかい,めぐり,となり} E 男だけ 〇〇ないなんて 不公平 (特別賞) {泣け,履け,産め,飲め,かけ} ★ワリカンと言えぬ男の空財布 ★伝票を男の前になぜ置くの ★男装はもてて女装はなぜもてぬ F お父さん たまには来てよ 〇〇〇〇(び) (特別賞) {給料日,参観日,誕生日,店休日,生欠伸,砂遊び} G 黒と赤 男女で決まる 〇〇〇〇〇 {ランドセル,ベビー服,バイシクル, } (★黒が好き赤はきらいな女です)(特別賞) H 〇〇〇風呂 少し大きな 旅の宿 {露天,男,女,家族,五右衛門} ―――【B】社会一般――― @ 〇〇〇〇を 女性の地位に 履かせたい {厚底,厚化粧?, } ★家事すべて介護保険では値段つき A 〇〇〇(か)は 男社会の 置き土産 {少子化,高齢化,女性化,ド演歌,忙しか,動脈硬化} ―――【C】会社・職場――― @ 妻だけが ひっそり辞めた 〇〇〇〇(ん) {社内婚,乾し大根,退職金,無欠勤,無力感,世の習慣} A 仕事より 〇〇〇のなさを 注意され(福岡) {愛想,独創,理想, } B 〇〇上げぬ 女の意見 なら聞くな {尻,腰,取り, } C 均等法 あるから〇〇〇(つ) してるだけ {面接,親切,悶絶,拒絶,断絶} ★控えめにしていりゃ「やれ」と叱られる ★頑張れば女だてらと付く評価 ★有能の代償つめたい女(ひと)にされ(入選) ★敏腕の女性うわさに尾ひれつく ★企画部を希望したのに秘書にされ(入選) ★平等であれば要らない均等法(入選) ―――【D】意識・慣習――― @ 女には 〇〇と言うのも 女です (大賞) {無理,代理,不利,徳利,塗り,料理,生理} A 〇〇という ことばで自分 縛ってる {嫁,妻,母,男,夫,父,会社} ★酒飲めることが言えずに早五年 ★ママゴトのママも家事するおそろしさ B 〇〇〇〇を 言いつつ娘(こ)には 古い殻 ジェンダー,フリーター;(字余り)ナンマイダー,インサイダー,コンピューター} ★おいと呼ぶ声に答えて50年 (★おいと呼ぶ夫に居ないふりをする) ★キャリア積む娘に母は渋い顔 ★結婚とこどもに「まだ」がつきまとい ―――【E】共同参画――― @ 連れだって 立つ〇〇〇〇〇 狭くなり {台所,トイレット,大黒柱, } (★家事をする夫に倍の手間かかる) ★男性の料理にぎわう公民館 A「主夫 」と書き 〇〇〇〇〇ねと 念押され (大賞) {無職です,ひもの暮らし,デモクラシー,ごくろーさん} ★味付けがうまくなったと妻がほめ ★第二子の育児休暇はパパが取り ★大臣も育児休暇をいかがです ★家事します育児もしますでプロポーズ B 〇〇〇から 茶髪へ性差 なく育ち {ピアス,パンパース,ブラウス,ロン毛,白髪} C 二千年 やっと生れた 〇〇〇〇〇 {女性知事,宇宙地図,レアチーズ,ブレアの子} ★職場には昔の名前で出ています ★知事さんに相撲協会待ったなし 「ことばはひとをつくる」クイズ: 下の文章(夫婦間の会話)をみて「こう思うことがある」、「こう言ったことがある」という例がいくつあるか数えてください。 @ 誰が育てたと思ってるの!誕生日もろくに覚えていないくせに!(娘が来年大学受験、子どもの進路をめぐって口論・・・) A 肝心なことはみんな私に決めさせるのね、会社でもそうなんでしょ!(「おまえに任せる」が口癖で、つい・・・) B 仕事、仕事っていうけど、定年になったらどうするつもり?(ゴールデンウィークも出勤で家族旅行がパーになって・・・) C 第二の人生って、始まってから考えても遅いのよ!もっと真剣に考えてよ!(老後の生活設計セミナーのパンフレットを集めている妻は、セミナーに一緒に行かせたいらしいが・・・気が進まない) D 私の人生、あなたの妻だけってわけじゃないのよ(妻の旧姓で届く手紙を発見、さりげなく訊くと・・・) E あなた、幸せ?どちらかだけが幸せな夫婦なんてないわよね?(なんて答えればいいんだ?) F 結局サラリーマン辞めると、老後の人生も妻任せになるのかしら?(「行きますか」と言えばついてくる。「お願いね」と言えば頼まれてくれる。ただし決して自分からはアイデアを言い出さない夫・・・) G 女々しいって思うのは、あなたの頭が固いからよ!(妻の昇進を機会に退職して専業主婦になった男性の新聞記事を読みながら・・・) H 私がボケたら、誰が面倒見てくれるのかしら?(ご近所には痴呆気味の妻を夫と息子が面倒見ている家庭がある。時々私の妻が食事を差し入れてあげている、「オレが看てやるよ」と言ったものの・・・自信はない) I もうお昼の時間なのね、じっとしててもお腹はすくのね?(12時になって食堂のテレビのスイッチを入れたら・・・) J 私が経済的に自立できないのなら、あなたは生活の自立ができないでしょうに!(夫婦喧嘩で「だったら出て行け、経済的自立もできないくせに」と言ったら・・・) K 私が先に逝ったら困るでしょ!(わかったよ、手伝いましょ、こりゃソフトな脅しだな) ―――今井森夫(編)『定年の夫に妻がふともらした本音』飛鳥新社,1995. |