研究報告
次の本は,最近の研究をまとめて研究書として出版したものです.
『ネットワーク産業の経済分析』
2003年12月 勁草書房
[見出し]
情報通信,電力,交通などの独占的なネットワークを持つ産業は,経済において重要な役割を果たしています。だがこれらのネットワーク産業は現在,従来の独占の存在から競争市場へと大きく環境の変化に直面しています。本書はこのネットワーク産業の現在の課題をミクロ経済学の視点から検討したものです。前半はネットワーク産業に共通する構造や料金の課題を分析しています。後半は電力の負荷料金モデルの研究と通信と電力のアクセスチャージの研究になっています。ミクロ経済学を学んだ人がその応用としてこの分野に興味を持っていただければ幸いです。
[目次]
第1章 ネットワーク産業の課題
第2章 料金規制理論の基礎
第3章 インセンティブ規制の理論
第4章 インセンティブ規制の政策
第5章 自己割当てモデル
第6章 選択的自己割当てモデル
第7章 遮断条件つき料金モデル
第8章 ネットワークとアクセスチャージ
第9章 ネットワークと非価格差別
第10章 電力市場における小売供給市場の構造分析
そのほか,これまで著者が関係した書物が何冊かあります.