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背景にあるドラマに思いを馳せながら見てみると、展示物ヘの興味はさらに深まります。
ぜひお試しあれ!
※魔鏡と“Magic Scroll”(護符)は実物資料。死海文書は複製資料です。 |
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| 半導体ウエハの加工技術で世界屈指の日本。実はその研摩機械の名称が“makyoh”。本館収蔵の魔鏡は「魔鏡中の傑作」ともいえる逸品です。 |
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一見、普通の銅鏡。しかし鏡面には肉眼で見えない程の微妙な凹凸がついており、そこに光を当て壁などに反射光を投影するとキリスト像が浮かび上がる。「切支丹鏡」とも呼ばれるこの鏡を”マジックミラー“と称したのは、明治時代に来日していた外国人の先生方。その命名からも、彼らが高レベルな日本のモノづくりに驚嘆した様が表れていると思いませんか?ちなみに、日本におけるモノづくりの技術が著しく発展し始めたのは、戦がなかった江戸時代。「遊び」「もてなし」といった心が技術力発展のエネルギーになった。そんな日本のモノづくりスピリットなども感じながら鑑賞してください。 |
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| 1947年、死海そばの洞窟で若い羊飼いが偶然にも見つけた壺。その中に眠っていた巻物は、紀元前2世紀に記された、旧約聖書の内容を裏付ける貴重な資料だった。それまで世界最古とされていた聖書の写本が紀元後に書かれたものだったことから「20世紀最大の発見」といわれた死海文書。それだけに、小さな羊皮紙の塊の所有権等をめぐっては、当時の欧米列強の思惑が絡まりあい、火花を散らしたのだとか。そんな激動のドラマを経験した実物は、現在、イスラエルの博物館に収容され静かな時を送っています。 |
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| 聖書の写本という価値に加え、この文書を使っていたクムラン教団の暮らしぶりや宗教的ルール等がわかる資料にもなっています。 |
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| 残念ながら現在は常設展示していません。将来的には展示公開する方向ですが、状態や素材の特質からベストな展示方法を模索中です。 |
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| 日本で目にする機会が少ないエチオピアの護符。魔除けの一種として人々が身に付けていた19世紀頃の羊皮紙製の巻物です。現地の言葉で記されている文言は聖書の内容が部分的に引用されていると思われ、所々に宗教画も添えられています。画のモチーフは守護天使や幾何学模様、擬人化された教会などで、決して達者ではないけれど、そのユニークでチャーミングな表現が観る人の感性をくすぐります。髪型や印象的な目の表情などもさることながら、自分たちの肌の色を赤い顔料で描いている点など、そのアイデンティティーを垣間見る資料としても興味深いものといえます。 |
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本学博物館学芸員
米倉 立子 |
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本館の特長の1つは、アジアやアフリカなど、キリスト教の影響がある地域としては周縁とされているエリアに残された「実物資料」の収集を目標としていることです。エチオピアの護符もその一環として入手しました。
本館展示物の一つ一つは、ご紹介した3つの資料と同様にその背景にドラマを持っています。どうか、好奇心や想像力を持って各々の資料を見つめ、キャプションからだけでは感じ取れない「情報」をキャッチしてください。そうすることで、いずれの資料も皆さんのアンテナをきっと刺激してくれるはずです。そして、その資料に自分なりのリアリティが発見できた時-例えば巻物に紙でなく家畜の皮を使った人たちの生活環境をリアルに想像してみるとか-知らない世界と自分との距離が一気に縮まるきっかけも生まれるでしょう。学生の皆さん、ご来館をお待ちしています。 |
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生月町博物館・島の館学芸員
中園 成生さん
捕鯨に関する研究および生月島独特の文化「かくれキリシタン」の調査研究に従事。去る6月2日、大学博物館開館1周年記念講演を行う。(本誌24頁参照) |
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西南学院大学博物館開館1周年、おめでとうございます。
当館のように宗教をコンセプトにした博物館は少ないと思いますが、そうした方向性は、単に過去の事象を紹介するだけにとどまらず、今日の世界のあり方の中で、とても重要な役割を担っていくのではないかと思うところがあります。
現代は、人が生きていくうえで、心の拠り所を何に求めればよいのか、迷いを深めている時代のようです。そうした拠り所は表面的には、お金とか愛とか様々な形で表れるのですが、突き詰めていくと、人は、物語を欲して生きているのではないかと思います。しかし現代人が、社会や身体を通して事象を自らの物語とする力は、確実に弱くなっているように思えるのです。
宗教は、神話の形で多くの物語を提供しながら、生きていく方向性を提示してくれるありがたい存在ですが、そうした宗教の機能について、これまであまりポジティブに取り上げられてこなかった側面もあります。当館のキリスト教についての展示を通して、多くの方の理解が深まる事を望みますが、そのためには当館が「成長する博物館」でなければならないと思います。西南学院大学には、キリスト教をはじめ、宗教についての研究をご専門にされている先生方も多くおられますが、そうした研究の成果が今後、館の展示その他の情報発信に反映されていく事が大切だと思います。 |
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「捕鯨」と「かくれキリシタン」にまつわる展示が特長。人と動物、人と宗教の関わりを総合的に見ることで、「生きる」ことへの根元的な問いかけができればという中園さん。来館された方からは、「かくれキリシタンのイメージが変わった」という感想も寄せられるとか。
長崎県平戸市南免4289番地1
TEL:0950─53─3000
FAX:0950─53─3032 http://www.ikitsuki.com/yakata/ |
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