2022.07.12

弁護士・西口竜司先生による「法律答案」作成方法の
講演会が開催されました。

 2022年7月12日、神戸マリン綜合法律事務所の弁護士・西口 竜司先生による講演会が実施されました。これは、原謙一教授(法学部・法律学科所属)の専門演習において、オンライン開催されたものです。当日は、同教授の専門演習を受講する学生のほか、法学部・法務コースに所属する学生にも特別に受講が許可され、約40名の学生が参加しました。

 西口先生からは、法律に関する事例問題を解答するための一般的な注意点が示され、その後、令和3年の予備試験(民法)で出題された問題を例に、前記注意点についての具体的な説明がなされました。まず、①事例問題を読み解く際に留意すべきこと、それと同時に行うべき作業(メモの方法や作図の方法など)が示され、次に、②問題文を読了後の法的思考や答案を作成するための作業として、条文や原理・原則との関係で問題点を把握・提示する方法、法律の立法趣旨に即した法的規範の定立とその規範に従った事実ひろいあげ方法、ひろいあげた事実を評価して法的規範と結びつける方法、これらの思考過程を下書きから実際の答案に起こす作業方法などが説明されました。そのほかにも、実際に文章を書き進める際の注意点や文章の作成方法までご指導いただき、また、前述の民法に関する試験問題を参考に、民法に特有の思考方法なども紹介されました。

 学生からは、取り上げられた試験問題に関する質問や答案作成に関する詳細な質問のほか、法律学習の方法やモチベ―ション維持の方法など、多様な質問が飛び出しました。参加した学生にとって、民法をはじめとした法律を学び、学んだ内容を具体的に検討し、その結果を文章として表現する意義や重要性を実感する貴重な機会となりました。

法学部