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| 日韓比較文化 |
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福岡にきて驚いたことは、韓国を紹介するTV番組や新聞記事の多さです。韓流ブームと言われる今こそ、日韓比較文化の礎を築いていきたいものです。両国の文化を表層のレベルで比べるのではなく、何がどのように違うのか、その違いはどこに由来するのか、歴史をさかのぼりながら、考察を深めていければと思います。ちなみに、私自身は浮世絵研究を目的に来日しましたので、〈江戸時代〉〈美術〉をキーワードに、両国の比較文化を展開する予定です。 |
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福岡は古代から朝鮮とのつながりが深い土地柄です。互いに刺激し合い、切磋琢磨してきたものと思われます。しかし、前の大戦において、その関係は意図的に捻じ曲げられて伝えられました。例えば、江戸時代に来日した朝鮮通信使は、儒学思想や絵画技法あるいは書画や陶磁器など、さまざまな分野で大陸における新たな技術や潮流を伝え残しましたが、第二次大戦期にそれらは神宮皇后伝説と結び付けられ、朝鮮通信使は歴史から一度葬り去られました。具体的には、岡山県瀬戸内市牛窓町の「唐子踊」(子供二人による踊り)は神宮皇后が連れ帰った俘虜のもたらしたものと説明され、また広島県福山市の鞆の浦の「対潮楼」(朝鮮通信使を接待した場所)も観光ガイドブックにおいて神宮皇后と結び付けられて説明されていました。様々な研究者の努力で、それらと朝鮮通信使のつながりはいわば定説となりましたが、現在にあっても、たかだか300年前の日韓の交流の歴史を知ることが困難であることは事実です。
日本の文化をより深く知るためにも、その源流の一契機である大陸とのつながり、とりわけ朝鮮半島とのつながりを学んでいきたいと考えています。私自身は江戸時代の美術作品を中心に日韓比較文化論を展開したいと考えていますが、皆さんはそれぞれが興味のある時代・分野で研究して下さい。教員と学生としてではなく、研究仲間として共に学んでいきたいと考えています。
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| 一年次は尹担当の「基礎演習A/B(2)」と「文化基礎論g」を、二年次からは「日本文化史A/B」及び「東アジア文化交流論A/B」を履修すること。「韓国語」もお勧めします。 |
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日本文化
・能の中の謡曲―江戸時代を中心とした謡文化
・江戸庶民におけるエコロジーとリサイクル生活
・江戸の庶民料理―誕生から発展を通して現代の日本食を考える
・「東海道中膝栗毛」から江戸の旅文化をひも解く
・異文化を伝えた長崎街道と筑前六宿の歴史
・知られざる慶喜の素顔と大政奉還
・紙芝居の変遷―紙芝居を通して日本の時代背景を考える
・もてなしと装い―客室乗務員の制服から
美術史
・鈴木春信の浮世絵―錦絵成立と時代背景を中心に
・西洋文化の受容について―司馬江漢を中心に
韓国関連(比較)
・春香伝−韓国における古典作品を通し日韓の「義理」にふれる
・化粧からみる日本の美意識―韓国との比較で考える
・韓国の教育熱について―日本との比較を交えつつ
・日本と韓国のファッション変遷
・狛犬ともう一つの狛犬
・ドラマ「チャングムの誓い」の観賞を踏まえて考える近代以降の韓国の食文化について
・未完の華城と正祖の夢―復讐と奪権へ道
・釜山に現存する日本の建造物について―植民地時代を例に
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面長で毛が濃いため、韓国ではしばしば日本人に間違えられます。また、韓国人としては辛いもの(唐辛子)があまり好きではなく、むしろ「お好み焼き」や「たこ焼き」、「肉じゃが」、あるいは「牛丼」や「親子丼」など甘辛いもの、<砂糖醤油>や<お好みソース>が好きです。自分でも、日本で生まれてすぐに日本海に捨てられ韓国の東海沿岸(郷里は韓国の蔚山で姉3・兄1の5人兄弟の末っ子です)で拾われたのではないかと思う時があります。しかし、「お節介」「しつこい」「短気」など韓国人特有の性格も持ち合わせており、アイデンティティーの確立に悩んでいます。日韓比較文化という研究テーマは、ある意味で、自分探しの旅でもあるのでしょう。 |
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■司馬遼太郎『故郷忘じがたく候』
読書とあわせて、薩摩焼の窯元を訪ねることをおすすめします。
大学3年生の時、民俗学(文化人類学)を専門としている先生について日本に初めて来ました。その時先生に同行した学生は概ね2種類に分かれます。研究熱心なグループとただ日本に来たかったグループ。残念ながら私は後者でした。その時九州のとある窯元を訪ねました。我々韓国(朝鮮)人の先祖が築いた窯だということでした。先生と優等生グループの熱心な調査活動を後目に、不熱心グループは陶工のお墓の前でお土産がわりの記念写真を撮っていました。当時はこの本の存在さえ知らず、また読んでいたとしても感動することはなかったでしょう(若さ・無知etc.理由は色々あります)。
その4年後に留学生として来日し、この本によって止まらない涙というものを経験しました。日本人、在日韓国朝鮮人、韓国人、学生、社会人、子を持つ親などなど、立場が違えば感じ方もまた違うでしょう。懐の深い作品だと思います。
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