トランスナショナル化の進行と文化生産
トランスナショナル化が進行する近年の状況の中で現れてきた様々な文化生産(新たな観光スポット=近代遺産の創出、マイノリティ芸術、土着メディアの発展、新儀礼の創出、新たな博物館・美術館展示の出現など)が抱える諸問題を、アメリカおよびオセアニアを中心として考えていく。
本ゼミの目的は、1990年代半ば以降に増加してきた「文化生産」をめぐる民族誌的研究を読み進めながら、現今のトランスナショナルな「文化状況」に関する理解を深めていくことである。このような目的を追求するために、授業の中では、狭義の「文化生産論」だけではなく、「ポストコロニアル論」、「観光人類学」、「ポピュラー・カルチャー論」、「新地理学」などの動向についても適宜説明を加えていく。
ゼミに関連して履修を望む科目は次の通りである。
1年次
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地域文化基礎演習、比較文化論(専攻科目)、社会学・地理学概論・国際関係論・西洋史学・東洋史学(共通科目)
2年次
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文化人類学2・日本民俗学・世界史概論・西洋文化史(専攻科目)
3年次
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文化社会学・アメリカ思想・日米比較文化論・現代アメリカ論(専攻科目)
(なお外国語に関しては、英語を重視しますので、しっかり勉強しておいて下さい)
「日本文化とオリエンタリズム」、「ハワイ日系女性史」、「オーストラリアにおける移民」、「バリ島における観光の歴史」、「アメリカにおけるユダヤ系移民」、「ニュージーランドの伝統文化ー木彫りについて」、「アメリカ南西部ネイティブ・アメリカンアートについて」、「ハリウッド映画の中の日本人像」、「ジャポニスムー西洋芸術と日本の出会い」、「アボリジナルー迫害の歴史と権利の回復」、「ハワイ観光発展の歴史」、「クラブ・ミュージックの歴史ーイギリスを中心として」「イタリアにおける<文化遺産>と観光」、「バルカンの民族問題」、「近現代の祭りの姿ー唐津くんちの変遷」等
プライバシー保護の観点から省略
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山下晋司他
、1996、移動の民族誌、岩波書店(国際化・グロバリゼーション・インタネット化・国際移住の時代を直視する新しい文化人類学のパラダイムを模索する意欲作)。
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C.ギアーツ・森泉弘次訳
、1996、文化の読み方・書き方、岩波書店(民族誌を著す行為は、文化人類学の最良の伝統の一つである。本書は、この「書く」という行為の現代的意味を、アメリカで最も著名な文化人類学者ギアーツが論じた理論書である)。
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ガーバリーノ
、1995、文化人類学の歴史、新泉社(文化人類学の学説・理論・方法の歴史を手際よく纏めた概説書)。
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保科秀明
、1995、第三世界の開発問題、古今書院(世界システムのなかに組み込まれた第三世界がかかえる種々の問題を、具体例を豊富に取り上げながら解説した入門書)
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今福龍太
、1995、野生のテクノロジー、岩波書店(ポストモダンの視点から、近代とプリミティヴィズムを問い直す文化人類学的理論書。民族集団、エスニシティ、観光等の問題に関心をもっている人にとっても、興味深い書物)。
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J.ピーコック・今福訳
、1993、人類学とは何か、岩波書店(アメリカの著名な理論家ピーコックが、既成の知識よりもフィールドにおける知の生産に焦点を合わせて文化人類学の課題を論じた書物で、教養書と専門書の中間の思考を鍛える書物として貴重である)。
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江渕一公
、2000、文化人類学、放送大学(グローバリゼーション、ポストモダン、ポストコロニアルなど、文化人類学の今日的テーマを分かりやすく解説した教科書)
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青木保他編
、1998、異文化の共存、岩波書店(グローバル化とローカル化が同時に進行する今日の世界で諸文化が共存していく可能性を探求した論文集)
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清水昭俊他編
1996年 思想化される周辺世界 岩波書店(旧来の文化人類学を「サルベージ人類学」として相対化しながら、現今の人類学のポジションを探求しようとする刺激的な論文集)
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春日直樹編
1999年 オセアニア・オリエンタリズム 世界思想社(近年のポストコロニアル論の展開を踏まえた意欲的なオセアニア文化論が展開されている)
http://www.alc.co.jp/
(英辞郎 on the Web)現代の生きた英文を読む上で非常に有益な辞書サイトです。フルに活用して下さい。
SEINAN FRONT LINE ゼミナール紹介
http://www.seinan-gu.ac.jp/spirit/back_num/1999summer/face/front.html