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| 詩の文化学/文化の詩学 ――近現代の日本を中心として―― |
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| 日本近現代(明治〜現代)の文学や文化について考えます。 |
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ゼミテーマの「詩」とは、文学的な表現のことを考えています。といっても、ここでの文学とは、狭い意味のものでもないし、限定的な領域の活動のことでもありません。
例えば、文学者たちは、美術雑誌や、建築の雑誌、ファッション誌、週刊誌、競馬雑誌ノなど、様々な「文化」の中に登場します。反対に、私たちが何気なく暮らしている日常の「文化」の中には、様々な文学的要素が溢れています。例えば、新聞やテレビ番組では、読者/視聴者を獲得しようとする、様々な戦略が用いられていますが、こうしたメディア戦略は(既に明治時代から)文学表現の中で駆使されてきたものでした。つまり「文学」と「文化」は、互いが互いを参照しあいながら、常に〈対話〉や〈応答〉を繰り返し、新たな潮流を創り出しているのです。
したがって、上記のゼミテーマ(「詩の文化学/文化の詩学」)を言い換えると〈文学の世界を文化諸領域との関係性の中で考える/文化諸領域を文学的表現との関連性において考える〉となります。私の専門は日本近現代「文学」ですが、もちろん文学以外の「文化」を研究対象とすることも可能です(この点については下の「これまでの卒論テーマ」欄を参照してください)。
またこのページには、大学の学内誌に掲載されたゼミ紹介(+ゼミ生の評価?)があります。
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1年生の科目では「基礎演習」を半期だけ担当しています。他の先生方が担当されている文学関連の授業では「日本文学(1)〜(5)」があります。2年生以降はできれば「日本文学論A/B」と「日本文化論A/B」は受講してほしいです(両方とも明治時代から現代までを扱います)。また担当科目ではありませんが、「国語学A/B」や、(以下の科目は10期生までの科目です)「古典文学の歴史」「近代文学の歴史」「日本文学入門A/B」など、日本語・日本文学に関する授業が開講されています。
加えて、2年生以降の科目「読書教養講座」のコーディネーターを担当しています。これは他の4名の先生方と行うオムニバス形式の授業で、そのうちの2回は、著名人や現役の作家の方をお招きして、講演会を開催しています。文学/文化の「今」に触れるチャンスだと思います。
以上、日本文学に関係する授業を紹介しましたが、日本以外の地域や、文学以外の分野にも、積極的に眼を向けてほしいと思っています。
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〈文学関連〉
・「正岡子規――死とともに〈いきる〉」
・「うちに積もる故郷の雪――童話作家・小川未明論」
・「倫理による美を求める欲求への抑圧――川端康成論」
・「癒しと暴力のパラレル・ワールド――村上春樹『海辺のカフカ』論」
〈文化関連〉
・「TVドラマ「ケイゾク」の世界――革命家・堤幸彦監督がみた虚構と愛」
・「〈ともだち〉の誕生――漫画『20世紀少年』と大阪万博」
・「カオスを否定しない創世記――岩井俊二と映画『リリイシュシュのすべて』」
・「劇団史から見る第三舞台『朝日のような夕日をつれて』」
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1974年5月26日、兵庫県生まれ。大学・大学院時代を京都で過ごし、特に先斗町の老舗Jazz Bar「HELLO DOLLY」で深夜バイトをしながらスリリング(?)な生活を送る。その間に学問に覚醒し、1930年代の日本近代文学と、モダニズムやナショナリズムの関係について考えはじめる。大学院を中途退学した直後の2004春から日本学術振興会の特別研究員(PD)となる。レミオロメンを意識したわけではないが、2007年の3月9日、福岡市内に転居し(注:レミオロメン「3月9日」という歌があるんです)、翌4月から西南学院大学国際文化学部の一員となる。戦前日本人の海外異文化体験(ロンドン、ベルリン、パリ、満州、シベリア)や、明治以降の日本文化論にも興味があり、最近は日本の現代小説に関心をもつ。
詳細はこのページを参照。 |
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■内堀弘
『ボン書店の幻__モダニズム出版社の光と影』(白地社, 1992年)
(注)長らく絶版でしたが2008年に文庫化されました(ちくま文庫です)。それだけ面白い本です。
1930年代の日本に、彗星のように現れて消えていった、伝説の出版社がありました。その名は「ボン書店」。卓越した造本技術を駆使し、小さな宝物のような詩集を、わずか小数部だけ、「売れないことを目指して」(?)出版しました。しかも「鳥羽茂」という無名の人物が、たった1人で。本書の著者は、ほとんど記録を残していない鳥羽茂へと接近するために、並々ならぬ調査を行い、偶然の糸に導かれながら、いつの間にか読者を日本のモダニズムの時空間へ連れ去ります。アラン・コルバン『記録を残さなかった男の歴史』(藤原書店、1999年)を彷彿とさせるようでいて、しかもドキドキしながら読み進んで、ちょっと涙ぐむ、そんな希有な1冊です。
■和田博文ほか
『言語都市・上海1840-1945』、『言語都市・パリ1862-1945』、『言語都市・ベルリン1861-1945』(藤原書店, 1999年, 2002年, 2006年)
近代日本は異文化との出会いの歴史でした。この「言語都市」シリーズは、魔都と呼ばれた上海、芸術の都パリ、学問の都市ベルリンを舞台として、海外に赴いた日本人の異文化体験を考察した本です。洋画家の藤田嗣治や小説家の森鴎外など、様々な知識人の海外経験は、日本の近代化の過程を照らし出すとともに、異文化理解という現代的な課題ともリンクするはずです。これらの本を片手に、実際に上海やパリやベルリンを旅行すると、過去の日本人の記憶と現在の自分の体験が混ざり合って、新しい都市の風景に出会ったような、そんな感覚になります。続編の『言語都市・ロンドン』もまもなく刊行されます(西村はベルリンからこのシリーズに参加しています)。
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■国立国会図書館ギャラリー
国立国会図書館が運営するデジタルアーカイブ。歴史的にも貴重で、なおかつ興味深い資料が電子展示されています。「史料にみる日本の近代 開国から講和まで100年の軌跡」「描かれた動物・植物 江戸時代の博物誌」「インキュナブラ 西洋印刷術の黎明」「近代日本人の肖像」「蔵書印の世界」「日本国憲法の誕生」「世界の中のニッポン」などの多彩なコンテンツがそろっています。どれも映像的にも優れていて、知的好奇心を触発する内容です。
■絵本ギャラリー(国際子ども図書館)
国立国会図書館の支部図書館「国際子ども図書館」が運営するサイト。世界各国の絵本の豊富な画像に加えて、例えば「ユーゲントシュティルと絵本作家たち」「江戸絵本とジャポニズム」といった実験的な内容からは、このサイトの質の高さと、野心的な姿勢がビリビリと伝わってきます。web上で絵本を1ページずつめくりながら、実際に読み聞かせてくれるという趣向も素敵で、音楽の効果も凝っています。とにかく〈眼〉と〈耳〉でお試しあれ。
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